マネジメントを通して変わった "褒める" ということ

2023年11月17日 公開

目次

  1. 褒めることが苦手だった
  2. 褒めることによって得られるものはその人の自立性
  3. TIPS1: その人のものさしでものごとを計る
  4. TIPS2: もう一度再現してほしい・し続けてほしいことを褒める
  5. TIPS3: チャレンジゾーンを抜け出すまでは同じことでも褒め続ける
  6. TIPS4: 次回のチャレンジを添える
  7. 褒めることは 成長を促進することができる

気づけば3年近く放置してました。3年の間も色々ありましたがそれはまた気が向いたときに棚卸しでもしようかな。
30点で打席に立つ - konifar を読み、確かになあと思ったので少しでも思ったことがあれば記事にして公開してみようと思います。

今回は、褒めることについて考えていることをだらだらと。

褒めることが苦手だった

私は、褒めることが苦手でした。
“褒めようと思っているんだけど照れくさくて褒めたくない”というより、”褒めるべき所作”を理解できていないというのが正しいかなと思います。
自分自身褒めたくない理由があるわけでもないし意地悪をしたいわけでもないので、すごいと思ったことは素直にすごいと感じるし言いたいけど、意図的に”褒める”ことを意識しないと”すごい”と感じることができませんでした。

「もっと褒めてほしい」というフィードバックを受けたこともありましたが、「すごいと思っていないことを褒める」ことの理由が分からなかったし、ただただ喜ばせて気分よくさせるために「褒めるに値する行為を見つけること」に自分の労力を割きたくない、とまで思っていました。

そんな自分が、「褒める」ことを大事にできるようになった、自然にできるようになったのは、マネジメントを通して”褒めることは、自立を促進できる”という仕組みに気づいたからです。

褒めることによって得られるものはその人の自立性

「褒める」という行為はマネジメントをする上ではとても重要だということに気付きました。
特に、正しく適切に褒めることは「自立」を大きく促進できる行為だと思います。

ただ、

「すごいと思っていないことを褒める」ことの理由が分からなかったし、ただただ喜ばせて気分よくさせるために「褒めるに値する行為を見つけること」に自分の労力を割きたくない

という気持ちは今も変わっていません。
それはどういうことなのか、苦手だった行為をどのように克服していったのか、ということを褒めるときに大事にしているTIPSとしてまとめながら書いていきたいと思います。

TIPS1: その人のものさしでものごとを計る

苦手だったときは、あくまでも「自分ならこう考える」「自分はこうする」といったものさしで人の行為を考えていました。
これをすると、自分の直属のメンバーを褒める機会がどうしても減ってしまいました。
自分と全く違う領域や職能で活躍しているメンバーであれば「すごい」と思うことは少なからずあると思いますが、それはマネジメントとしての褒めるではなく、単なる感想(=気持ちよくする行為)でしかありません。
視点を変えて、その人のものさしで物事を見るようにすると、わざわざ褒めるに値する行為を見つけることに労力を割かなくても、自然に見つかるようになりました。

どういうことかというと、マネジメントをするときに、その人のキャパシティ、ケイパビリティをしっかり見定めます。
その人がどう感じているか?その人がやったとしたらどういう成果か?というものさしで計ると、案外「成長している」「ストレッチゾーンに挑戦している」行為だな、と思うことをたくさん見つけられるようになり、素で「すごい」と感じて、褒めることができます。
マネジメントとしての”褒める”行為はだいたいこれで自然に見つけられるようになります。
が、大事なのは「その人のキャパシティ、ケイパビリティ」を適切にキャッチすることです。

その人のものさしで褒めることで、「チャレンジしたこと」に対する成功体験を積むことに繋がり、ストレッチゾーンへのチャレンジのハードルを下げることができます。

TIPS2: もう一度再現してほしい・し続けてほしいことを褒める

少し毛色が違いますが、褒めたあとの動き、次の動きを意識して褒めるとより効果的です。
褒めたときに、相手が「嬉しい」「気分がいい」で終わってしまうFBだと、自立という点では意義のある関係ではありません。
(むしろ、このようなFBだと「褒められることをしよう」という従順・依存的な関係になってしまう逆効果がでる可能性すらあると思っています)

そうならないポイントは、「褒められた、嬉しい。」で終わらないように、焦点を次の行動に当てることです。
「これ良かったね。次もやってみてよ」「今回良かったから来週もお願い」「次のこれも同じようにやってみてよ」といったように特に評価者から褒められると、「次もこれをやるといいんだ/やったらいいことなんだ」という思考になります。
「次もチャレンジをやってみよう」とその人自身が自信を持って実行できることを増やせる、つまり自立を促進できることが “褒める” の本質だと考えています。

TIPS3: チャレンジゾーンを抜け出すまでは同じことでも褒め続ける

その人のものさしでチャレンジゾーンを抜け出せていない(=当たり前ではなく頑張っている)状態であれば、同じことであっても何回でも同じように褒め続けましょう。
チャレンジゾーンではなくコンフォートゾーンに持っていくため、自立させるために何回でも必要なFBです。
これを怠ってしまうと、だんだんその行為をやるモチベーションがなくなり、チャレンジゾーンのまま、やるハードルが上がってしまいます。

TIPS4: 次回のチャレンジを添える

前の項で話した、適切な「褒める」フィードバックは「次もこれをやるといいんだ/やっていいんだ」という思考に結びつくという話をしましたが、ある程度その人のチャレンジゾーンから抜け出した、コンフォートゾーンに入ってきたかな?くらいのタイミングで同時に行うと良いことが、1つあります。
それは「次は、こういうことも追加でやってみて」と、次やるときの+αのアドバイスを添えることです。
そうすることで、その人にとって「褒められた事象」をやること自体はチャレンジではなくなり、追加のチャレンジをしてみようという気持ちになり、再現時のハードルをがくんと下げることができ、さらに自立できるきっかけを提供できると思います。

褒めることは 成長を促進することができる

自立を促進でき、その人の成長につながるためにはどのように “褒める” ことが大切か、を雑ではありますがまとめてみました。
また今後、褒めるときの伝え方みたいなところで書けたらいいなと思います。

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